金曜の夜、振り込みの通知をスマホで開いた瞬間、ふっと指が止まったことはありませんか
世界中のゲームファンが熱狂する作品を、自分たちの手でつくっている
それは間違いなく、誇らしいことです
でも、その誇らしさと、口座に並んだ数字が、どうしても結びつかない
「フロム・ソフトウェアって、年収低いのかな」と検索したあなたは、たぶん今、そういう気持ちのまっただ中にいるのだと思います
最初に、はっきりお伝えしておきたいことがあります
その不満は、わがままではありません
そして、この記事は「フロム・ソフトウェアという会社をけなす記事」でも、「今すぐ転職しろとあおる記事」でもありません
あなたが「残る」にしても「動く」にしても、後悔しない判断ができるように、いったん気持ちと情報を整理する記事です
- フロム・ソフトウェアの年収が「低い」と言われる理由(あなた個人のせいではありません)
- 『ELDEN RING』が大ヒットしても、年収の実感が変わらない仕組み
- 「会社が好き」と「年収に納得できない」を、分けて考える方法
- ゲーム開発で培ったスキルが、外の世界でどう評価されるのか
- 残るか動くか、判断するために「今」できる具体的な一歩
読み終わるころには、もやもやが「次にやること」に変わっているはずです

正直に言うと…大好きな会社で働けてるのに、給料に文句を言うのって、ぜいたくな悩みなんですかね?



いいえ、ぜいたくではありません。仕事のやりがいと、働いた対価としてのお金は、まったく別のものです。両方を欲しがっていい。むしろ、それを言葉にできた人から、キャリアは整理されていきますよ。
それでは、ひとつずつ見ていきましょう
「フロム・ソフトウェアの年収は低い」と感じるあなたへ──その不満は、わがままじゃない


「フロム・ソフトウェア 年収低い」と検索する人の多くは、ある共通の感覚を持っています
それは「作品も会社も好き、でも自分の年収には納得できていない」という、ふたつの気持ちが同居している状態です
このセクションでは、まず「その感覚は正当だ」というところから話を始めます
口コミサイトに並ぶ「年収が低い」という声


あなたが感じている違和感は、決してあなただけのものではありません
キャリコネやOpenWork、転職会議といった企業の口コミサイト(=実際に働いた人が会社の評判を投稿するサイト)を見ると、フロム・ソフトウェアの給与に関する声がいくつも並んでいます
たとえば転職会議には、こんな投稿があります
「業務内容や勤務時間の割に、貰える額は非常に少ないです。」(ゲームプランナー / 20代後半 / 男性 / 正社員 / 2018年頃在籍)
引用元:転職会議「フロム・ソフトウェアの年収/給料/ボーナス/評価制度」より
この一文を読んで、胸の奥がきゅっとなった人もいるのではないでしょうか
「やってる仕事のすごさ」と「もらえる金額」が、つり合っていない気がする
その感覚は、ぼんやりした不安ではなく、ちゃんと言葉になっている人がたくさんいる「共通の感覚」なんです
参考までに、口コミサイトに投稿された金額の「平均値」も見てみましょう


引用元:キャリコネ「フロム・ソフトウェアの年収・給料・給与・賞与(ボーナス)」より
キャリコネでは、投稿者の平均年収が約341万円、平均年齢は28歳と公表されています
ただし、この数字の読み方には注意が必要です
口コミサイトの数字は、投稿してくれた一部の人のデータを集めた「参考値」にすぎません
投稿の件数は多くありませんし、なかには10年以上前に書かれた古い口コミも混ざっています
だから「フロムの社員は全員341万円」と断定するのは正しくありません
あくまで「そう感じている人が一定数いる」という事実を、数字でながめている、というくらいの距離感で受け止めてください
「贅沢な悩み」と自分を責めなくていい理由


年収の話になると、こう考えてしまう人がとても多いです
「あんなに有名な作品に関われているんだから、給料が安くても文句を言っちゃいけない」
「好きな仕事をさせてもらってるのに、お金の不満なんてぜいたくだ」
でも、ここで一度立ち止まってほしいんです
「仕事のやりがい」と「働いた対価として受け取るお金」は、もともと別々のものです
やりがいがあるからといって、対価が低くていい理由にはなりません
たとえば、世界一おいしいと評判のレストランで働く料理人がいたとします
その料理人が「お店の料理は誇りだけど、自分の給料は生活が苦しい」と感じたとき、それは「ぜいたくな悩み」でしょうか
違いますよね、それはまっとうな、生活者としての感覚です
あなたがフロム・ソフトウェアの作品に誇りを持っていることと、自分の年収に納得できていないことは、両立します
むしろ、その違和感に気づけたあなたは、自分のキャリアをまじめに考えている人です



じゃあ、年収に不満を持つこと自体は、悪いことじゃないってことですか?



悪いことどころか、出発点です。不満に名前をつけられた人だけが「じゃあ何を調べればいいか」に進めます。蓋をして我慢し続ける人が、いちばん動けなくなるんですよ。
なぜフロム・ソフトウェアの年収は「低い」と言われるのか


先に結論をお伝えします
年収が低めに感じられるのは、あなた個人の能力の問題ではなく、ゲーム業界という「構造」の問題です
ここを理解しておくと、「自分の頑張りが足りないからだ」という自分責めから抜け出せます
ゲーム業界はIT業界より給与水準が低めという「構造」


まず、業界全体の平均年収を比べてみましょう
転職サービス「doda」の調査をもとにした各メディアの公開値では、ゲーム業界とIT業界のあいだに、こんな差があると紹介されています


引用元:Confidence Creator「他のITエンジニアよりも低い?ゲームエンジニアの年収の実態とは?」より
ゲーム業界の平均年収が約411万円、IT業界が約446万円
その差は、決して「あなたの能力が30万円分低い」という意味ではありません
業界そのものの「お金の流れ方」が違うから生まれる差です
なぜゲーム業界は給与水準が低めに出やすいのか
大きな理由のひとつは、ゲーム開発が「ヒットするかどうか読みにくい」ビジネスだからです
クリエイティブな仕事はおもしろい反面、売上が安定しにくく、会社としては社員の給与を毎年大きく上げにくい構造になりがちなんです



つまり、ゲーム会社の年収が低めなのは「働いてる人が悪い」んじゃなくて、業界の利益の出方そのものに理由があるってことですね。



その通りです。だから「自分の市場価値が低い」と思い込む必要はありません。あなたの値段ではなく、業界の構造の話なんです。ここを切り分けられると、ずいぶん気持ちが軽くなりますよ。
コンシューマー開発特有の事情──長い開発サイクルと昇給の遅さ


フロム・ソフトウェアがつくっているような、家庭用ゲーム機向けの大型タイトル(=コンシューマーゲーム)には、もうひとつの事情があります
それは「ひとつの作品をつくるのに、数年がかりになる」ということです
何年もかけて開発し、発売して、ようやく売上が立つ
この「開発から回収までの長さ」が、短いスパンでの昇給やボーナス還元に結びつきにくい一因になっています
口コミでも、昇給のスピードに対する声は少なくありません
転職会議には、こんな投稿があります
「どれだけ頑張ってもそれに見合うだけの年収は貰えない印象。」(ゲームプランナー / 30代後半 / 男性 / 正社員 / 2019年頃在籍)
引用元:転職会議「フロム・ソフトウェアの年収/給料/ボーナス/評価制度」より
「頑張り」がすぐに数字に返ってこない
これは、本人のやる気が足りないのではなく、評価が反映されるまでの仕組みが長期戦になっている、ということなんです
新人の頃の金額について、こんな声もあります
「新人ですと、賞与込でようやく300万ちょっとです。」(ゲームプランナー / 30代前半 / 男性 / 正社員 / 2014年頃在籍)
引用元:転職会議「フロム・ソフトウェアの年収/給料/ボーナス/評価制度」より
もちろん、これは2014年頃の投稿で、今の数字をそのまま示すものではありません
それでも「最初の数年はなかなか上がりにくい」という体感は、業界全体で共通して語られていることです
コンシューマーゲームとソーシャルゲームの「お金の出方」の違い
ソーシャルゲーム(スマホゲーム)は、課金で毎月のように売上が立つため、好調なときは増えた利益をその年のボーナスとして社員に還元しやすい傾向があります。一方、コンシューマーゲームは「数年かけて開発 → 発売 → 一気に売上」という波の大きいビジネスです。会社としては、たまたまヒットした1年の利益を、そのまま固定の給与に反映させると、次の不作の年に苦しくなります。だからコンシューマー中心の会社は、給与を慎重に・安定的に設計する傾向があり、それが「昇給が遅い」という体感につながりやすいのです。これは会社の意地悪ではなく、ビジネスの形からくる構造です。
「時間あたりの待遇」で見ると、もっとシビアになる


年収を考えるとき、見落とされがちな視点があります
それは「額面の年収」ではなく「働いた時間あたりでいくらか」という見方です
同じ年収400万円でも、月の残業が10時間の人と、80時間の人とでは、1時間あたりの価値はまったく違いますよね
口コミサイトでは、フロム・ソフトウェアの「時間あたりの待遇」について、次のような傾向の声が見られます
「残業手当がなく、みなし残業制度。他の会社と比べても非常に低いと言わざるを得ない。労働時間に対する待遇は明らかに低い。」
引用元:OpenWork「株式会社フロム・ソフトウェア 年収・給与制度」から傾向を要約
「みなし残業」とは、あらかじめ決まった時間分の残業代が給与に含まれている仕組みのことです
これ自体は珍しい制度ではありませんが、実際の残業がそれを大きく超えると、「働いた分が金額に反映されない」という感覚になりやすいんです
キャリコネにも、同じ方向の声があります
「報酬額は仕事密度で見るととても低いです。」
引用元:キャリコネ「フロム・ソフトウェアの年収・給料・給与・賞与(ボーナス)」から傾向を要約
大事なことなので、もう一度お伝えします
これらの口コミには、10年以上前に書かれたものも混ざっています
だから「今がこうだ」と断定はできません
ただ、「額面だけでなく、時間あたりで自分の待遇を見てみる」という視点は、これからのあなたの判断にとても役立ちます
覚えておいてください
『ELDEN RING』は大ヒット。それでも年収実感が変わらない理由


ここからは、多くの人がいちばん「もやもや」する話に踏み込みます
「あれだけ世界中で売れた作品をつくった会社なのに、なぜ自分の年収の実感は変わらないんだろう」
この感覚には、ちゃんとした理由があります
まず、会社の業績データを見てみる


フロム・ソフトウェアは、株式会社KADOKAWAの子会社です
『ELDEN RING』の大ヒットを受けた2023年3月期の決算は、報道によると次のような数字でした


引用元:gamebiz「フロム・ソフトウェア、2023年3月期の決算は最終益187%増の87億円」より
2023年3月期の売上高は約218億円、営業利益は約130億円、最終的な利益は約87億円
これは、会社としては過去最高水準の、すばらしい成績です
まず、この事実は素直に受け止めていいと思います
あなたが関わっている会社は、世界的に評価され、ちゃんと利益を出している
それは、誇っていい話です
問題は、その先にあります
「会社の決算」と「個人の年収」は、つながっているようでつながっていない


ここが、いちばん大事なポイントです
「会社が出した利益」と「社員一人ひとりの年収」は、自動的には連動しません
決算の数字は「会社全体の通信簿」であって、「あなたの給与明細」ではないんです
会社の利益が、どれくらい社員の給与やボーナスに反映されるか
これは、その会社の「給与の決め方のルール」しだいで、まったく変わります
業績連動のボーナスを手厚くする会社もあれば、利益を将来の開発投資や安定運営にまわす会社もあります
ここで誤解しないでほしいのは、「会社が社員からしぼり取っている」という話ではない、ということです
そうではなく、「会社の決算が良い=自分の年収が上がる」とは限らない、というのが普通の現実なんです
あなたが感じている「会社はすごいのに、自分の実感は変わらない」というギャップは、気のせいでも、わがままでもありません
それは、決算と個人給与が別物だという、構造から生まれる自然なギャップです
このギャップに名前をつけられただけでも、もやもやは少し整理されたはずです
ただし、改善の兆しもある──新しい口コミの声


ここまで、少し厳しい話が続きました
でも、フェアにお伝えしたいことがあります
近年は、待遇が改善してきている、という新しい声も出てきているんです
就活会議には、比較的新しい時期の、こんな投稿があります
「30万が初任給。賞与が年2回。業績に応じた決算賞与が最近連続で支給されているので、年収は安心できる。」(2026卒 / 選考経験者)
引用元:就活会議「フロム・ソフトウェアの年収・ボーナス・給与・初任給に関する評判・口コミ一覧」より
「業績に応じた決算賞与が最近連続で支給されている」という部分は、『ELDEN RING』のヒットが、少しずつ社員への還元という形で動き始めている兆しとも読めます
また、評価そのものに前向きな声もあります
「しっかり評価してくださりました。昇給も早く、やる気が出ました。」(CGデザイナー / 20代前半 / 男性 / 契約社員 / 2017年頃在籍)
引用元:転職会議「フロム・ソフトウェアの年収/給料/ボーナス/評価制度」より
つまり、フロム・ソフトウェアは「ひどい会社」では決してありません
評価された人もいるし、状況は動いています
だからこそ、焦って「今すぐ辞めなきゃ」と結論を出す必要はないんです



なんだ、じゃあ別に何も考えなくても、待ってれば勝手に年収上がるってことですか?



そこは違いますよ、リョウさん。「改善の兆しがある」と「待ってれば上がる」は別の話です。状況が動いているからこそ、自分の今の価値を知っておいて、残るか動くかを自分で選べるようにしておく。受け身で待つのとは全然違います。
「会社が好き」と「年収が不満」は、分けて考えていい


ここまで読んで、少し気持ちが整理されてきたでしょうか
このセクションでは、あなたの判断をいちばん邪魔している「考え方のクセ」をほどいていきます
キーワードは「分けて考える」です
2つを混同すると、判断ができなくなる


年収に悩む人の多くが、知らないうちにこんな思考にはまっています
- 会社が好き → だから年収に不満を持ってはいけない
- 年収が不満 → だから会社を辞めるしかない
でも、よく見てください
このどちらも、「会社への気持ち」と「年収への気持ち」を、ひとつにくっつけてしまっています
くっつけてしまうと、どうなるか
「好きだから我慢する」か「不満だから飛び出す」かの、極端な二択しかなくなります
本当は、その間にいくつも選択肢があるのに、それが見えなくなってしまうんです
だから、いったん2つを切り離しましょう
「会社や仕事が好きかどうか」は、あなたの気持ちの問題です
「年収が自分の市場価値に見合っているか」は、外の世界と比べて初めてわかる、事実の問題です
この2つは、別々に確かめていい、というより、別々に確かめないと正しく判断できないんです
「残る」のも、立派なキャリアの選択


誤解されることが多いので、はっきり言わせてください
この記事は「転職をすすめる記事」ではありません
フロム・ソフトウェアに残るという選択は、まったくもって立派なキャリアの選択です
世界が認める作品づくりに関われる環境は、お金には代えがたい価値があります
その価値に「自分は納得している」と思えるなら、残ることは何も間違っていません
ただし、ひとつだけ線引きをしておきたいことがあります
それは「年収への不満に蓋をして、なんとなく残る」のと、「外の世界も知ったうえで、納得して残る」のは、まったく違うということです
前者は、数年後にまた同じもやもやが戻ってきます
後者は、「自分で選んだ」という納得が、これからの仕事の支えになります



好きだから残りたい、っていう気持ちもあるんです。でも、それって逃げなのかなって、ずっと思ってて…。



逃げじゃありませんよ。残ると決めるなら「納得して残る」。そのためにこそ、一度だけ外の景色を見ておくんです。比べたうえで「やっぱりここがいい」と言えたら、それはもう逃げではなく、あなたが選んだ道です。
あなたのゲーム開発スキルは、外の世界でどう評価される?


「年収が低い」という話ばかりだと、気持ちが沈んでしまいますよね
でも、ここからは少し顔を上げられる話をします
あなたがフロム・ソフトウェアやゲーム業界で培ってきたものは、外の世界で「武器」になりうる、という話です
C++・ゲームエンジン・最適化──実は需要の高いスキル


ゲーム開発の現場で、あなたはこんなことをやってきたはずです
- C++など、処理速度を突き詰める言語での開発
- ゲームエンジン(=ゲームを動かす土台のソフト)を使った開発・調整
- 限られたメモリや処理能力の中で、動作を軽くする「最適化」
- 数年がかりの大規模プロジェクトを、チームで完成まで運ぶ経験
これらは、ゲーム業界の中にいると「できて当たり前」に感じてしまいます
でも、外の世界から見ると、どれも価値の高いスキルなんです
たとえばC++は、ゲーム以外でも、金融システムや組み込み機器、高速処理が必要なソフトウェアなど、幅広い分野で求められています
「限られた条件で性能を引き出す最適化の力」は、どんなIT分野でも重宝されます
「大規模・長期のプロジェクトを最後までやり切った経験」は、それ自体が信頼の証明になります
一方で、口コミやQ&Aサイトを見ていると、こんな不安の声がとても多いのも事実です
「ゲーム業界しか経験がないけど、Web系やIT企業に転職できるのか不安。ゲーム開発のスキルって、他で通用するのか分からない。」
引用元:キャリ活「ゲーム業界からIT業界!ITエンジニアに転職するメリット・デメリットを紹介」などから傾向を要約
この不安、すごくよくわかります
でも、それは「スキルがない」のではなく、「自分のスキルが外でどう見えるかを知らない」だけなんです
持っていないのではなく、値札が見えていないだけ、ということです
IT人材は構造的に足りていない──市場は経験者を求めている


もうひとつ、知っておいてほしい「事実」があります
それは、日本のIT人材は、これから構造的に足りなくなっていく、という公的な試算です
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」をもとにした予測を見てみましょう


引用元:経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」より
この試算では、2025年の時点で約43万人、2030年には中位の見通しで約45万人、最も多い見通しでは約79万人ものIT人材が不足するとされています
これは「あくまで試算」であり、実績の数字ではありません
職種やスキルの分野によって、需要の濃さには差もあります
それでも、大きな流れとして「経験のあるエンジニアを、社会全体が探している」という方向性ははっきりしています
言いかえれば、あなたがもし動くことを考えるなら、市場の側には追い風が吹いている、ということです
これは、あおりではなく、公的なデータが示している背景です
でも「自分の市場価値」は、自分では分からない


ここまでで、2つのことがわかりました
ひとつは、あなたのゲーム開発スキルは外でも評価されうること
もうひとつは、IT人材を社会が求めているという追い風があること
でも、ここで多くの人がつまずきます
「スキルに価値がある」と言われても、「じゃあ自分は、いくらで評価されるの?」がわからないんです
これは当然のことで、自分の市場価値は、自分ひとりでは絶対に見えません
市場価値は、あなたの中にあるのではなく、「あなた」と「外の世界」の間にあるものだからです
同じスキルでも、どの業界の、どの会社が、どんな人を探しているかによって、つく値段は変わります
だから、次にやるべきことはシンプルです
「外の世界に、自分の値札を見せてもらう」ことです
その具体的な方法を、次のセクションでお話しします



自分の値段が分からないって、考えたら不安ですけど…でも、知る方法があるってことですよね?



ありますよ。しかも、辞める決意なんて一切いりません。値札を見るのは、買うかどうかを決める前の、当たり前のステップですからね。
残るか動くか、判断するために「今」できること


ここからは、いよいよ「具体的に何をすればいいか」の話です
大事なのは、いきなり大きな決断をしないこと
順番を守れば、もやもやはちゃんと「行動」に変わります
まずやるべきは、市場価値の把握と情報収集(辞める準備ではない)


最初に、いちばん大事な前提をお伝えします
「情報収集をする」ことと「転職する」ことは、まったく別のものです
市場価値を知ることは、辞めるための準備ではありません
それは、「残る」という判断にも、「動く」という判断にも、どちらにも必要な「共通の土台」です
自分の値札を知らないまま残るのは、目をつぶって道を選ぶようなものです
値札を知ったうえで「それでもここがいい」と残るのは、目を開けて選んだ道です
では、具体的に何から始めればいいのか
難しく考えなくて大丈夫です、次の3ステップで十分です
担当したタイトル、使った技術(C++、エンジン、ツールなど)、チームでの役割、解決した課題を、思い出せるだけ書き出します。うまくまとめる必要はなく、箇条書きのメモで十分です。
自分と似た経歴の人が、どんな会社で、いくらくらいで募集されているかを調べます。求人情報や、エンジニアに詳しい人の意見を通して、自分のスキルの「値札」のあたりをつけます。
外の相場がわかって初めて、今の環境と冷静に比べられます。年収だけでなく、働き方・やりがい・将来性も並べて、自分にとっての答えを出します。
この3ステップは、誰にも言わずに、ひとりでこっそり始められます
会社に知られることもありません
だから、心理的なハードルはあなたが思っているよりずっと低いんです
失敗する人の共通点──年収だけで決めて、情報収集をしない


ここで、正直な話をします
「動く」という選択をした人の中には、残念ながら後悔している人もいます
その声を、隠さずに紹介します
「年収はアップしたけれど、連日の長時間労働で休日が大幅に減った。自由な社風のゲーム業界に比べて、融通の利かない会社で、職場の雰囲気にもなじめなかった。」
引用元:グッドカミング「年収がアップしたのに転職を後悔するのはなぜ?」などから傾向を要約
この気持ち、痛いほどわかります
でも、よく見てください
後悔した人には、ある共通点があるんです
それは、「年収の数字」だけを見て会社を決め、その会社の中身を確認しなかったことです
残業の実態、働き方、職場の雰囲気、開発の体制
こうした「求人票に書いていない情報」を確かめないまま、年収の数字に引っぱられて決めてしまったんです
つまり、転職そのものが悪いのではありません
「情報収集をせずに、数字だけで動いたこと」が、後悔の原因なんです
これは、裏を返せば「情報収集さえちゃんとすれば、避けられる失敗」だということでもあります
年収以外に、必ず確認しておきたいチェック項目
・残業時間の実態(みなし残業の有無と、実際の平均残業時間)/・昇給と賞与のルール(業績がどう反映されるか)/・開発体制とチームの人数(少人数すぎて一人の負担が重くないか)/・働き方(リモートの可否、休日出勤の頻度)/・離職率や、入社後に活躍している人のタイプ。これらは求人票にはほとんど書かれていません。だからこそ、内部の情報を持っている人に「聞く」ことが必要になります。



求人票に書いてないことって、どうやって調べればいいんですか?自分で会社に「残業どれくらいですか」なんて聞けないですし…。



そこを代わりに聞いてくれるのが、転職エージェントの本当の役割です。求人を紹介してもらう場所、というより「自分では聞きにくいことを聞ける情報源」だと考えてください。次でくわしく説明しますね。
転職エージェントは「情報収集の窓口」として使う


「転職エージェント」と聞くと、こう身構える人がいます
「登録したら、転職をせかされるんじゃないか」
でも、本来のエージェントの役割は、そうではありません
エージェントは、「自分の市場価値」と「求人の相場」と「企業の内側の情報」を聞ける窓口です
さきほどの3ステップでいう、STEP2の「外の相場を知る」を手伝ってくれる存在、と考えるとわかりやすいです
特に、IT・Web・ゲーム業界に特化したエージェントなら、担当者が技術を理解しています
「C++で、こういう最適化を、この規模のチームでやっていました」と話したときに、それがどれだけ価値のあることか、ちゃんと受け止めて、言葉にしてくれます
逆に、IT分野にくわしくない総合型のエージェント1社だけに頼ると、あなたの経験がうまく伝わらず、希望と違う求人ばかり紹介される、ということが起こりがちです
だからこそ、IT特化型を軸にしつつ、複数のエージェントを比べて使うのが、失敗を避けるための基本になります
そして、もう一度言います
相談したからといって、転職しなければいけないわけではありません
「自分の値札を見せてもらって、残るか動くかは自分で決める」、その情報収集のために使えばいいんです
ゲーム開発の経験を正しく評価してくれる、IT特化型の転職エージェント


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研修ではJavaや機械学習など専門的な技術を学べるため、プロとして着実に成長ができますね
選考プロセスがとても短く、面接を受けた当日に結果を教えてもらえるスピード感も魅力のひとつです



正社員として採用されてから学ぶスタイルなので、給料をもらいながら勉強に専念できます
気になったところに話を聞いてみるだけでも、「自分のスキルは、外ではこう見られるのか」という発見があるはずです
その発見こそが、残るか動くかを冷静に判断するための、いちばんの材料になります
フロム・ソフトウェアの年収に関するよくある質問


最後に、検索する人からよく出てくる疑問を、Q&A形式でまとめておきます
- フロム・ソフトウェアの平均年収は、結局いくらですか?
-
口コミサイトのキャリコネでは、投稿者の平均年収が約341万円(平均年齢28歳)と公表されています。ただしこれは投稿が少なく、古い口コミも含む「参考値」です。フロム・ソフトウェアはKADOKAWAの子会社(非上場)で、単独の正式な年収は公表されていないため、断定はできません。「そう感じている人がいる」という目安として受け止めてください。
- 『ELDEN RING』が売れて、社員の年収は上がったのですか?
-
会社の決算は2023年3月期に過去最高水準の利益を記録しましたが、「会社の利益」と「社員個人の年収」は自動的には連動しません。一方で、近年は「業績に応じた決算賞与が連続で支給されている」という新しい口コミもあり、改善の兆しは見られます。連動の度合いは会社の制度しだい、というのが現実的な答えです。
- ゲーム業界しか経験がなくても、IT業界に転職できますか?
-
C++、ゲームエンジン、パフォーマンス最適化、大規模・長期開発のチーム経験は、ゲーム以外のIT分野でも評価されるスキルです。経済産業省の試算ではIT人材は構造的に不足するとされ、経験者には追い風が吹いています。「通用しない」のではなく「自分の価値を知らないだけ」というケースが大半です。
- 年収に不満があるなら、すぐ転職すべきですか?
-
いいえ、急ぐ必要はありません。まずやるべきは「自分の市場価値を知る」「企業の内側の情報を集める」という情報収集です。情報収集と転職は別物で、調べた結果「残る」と決めるのも立派な選択です。数字だけで勢いよく動いた人ほど後悔しやすい、というのが実態です。
- フロム・ソフトウェアに残るのは「負け」ですか?
-
まったく違います。世界が認める作品づくりに関われる環境には、お金には代えがたい価値があります。大切なのは「不満に蓋をしてなんとなく残る」のではなく、「外の世界も知ったうえで、納得して残る」こと。比べたうえで選んだ「残る」は、負けではなく、あなた自身の選択です。
まとめ──年収への不満は、あなたのキャリアを見直す「サイン」


長い記事を、ここまで読んでくださってありがとうございます
最後に、大事なところをもう一度だけ整理させてください
- 「年収が低い」と感じる不満は、わがままではなく、正当な感覚
- 年収が低めなのは、あなたの能力ではなく、ゲーム業界の「構造」の問題
- 会社の決算が良くても、個人の年収は自動では連動しない(ただし改善の兆しもある)
- 「会社が好き」と「年収に納得できるか」は、分けて考えていい
- ゲーム開発スキルは外でも評価されうる。でも市場価値は自分では見えない
- 残るも動くも、まずは情報収集から。それが後悔しない判断の土台になる
年収への不満は、ネガティブな感情に思えるかもしれません
でも、見方を変えれば、それは「そろそろ自分のキャリアを、ちゃんと見直してみよう」というサインです
そのサインに気づけたあなたは、もう一歩を踏み出す準備ができています
「今すぐ辞めなさい」とは、まったく思いません
焦って勢いで動くのは、いちばん後悔しやすいパターンです
正しい情報を手に入れて、自分のタイミングで、自分で納得して決めればいいんです



いいですか、年収の不満は「逃げ出す理由」ではなく「自分の現在地を確かめるきっかけ」です。現在地さえわかれば、残るも動くも、もう怖くありません。あなたのキャリアの主導権は、ちゃんとあなたの手の中にありますよ。
残るも動くも、まずは「自分の市場価値」を知ることから


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残るにしても、動くにしても、まずは「知ること」から始めてみてください